熱中症のニュースが増えてまいりました。
エアコンの使用を促す声も増えております。
意地を張る方もおりますが、暑ければ素直にエアコンを使うなり涼しいところで過ごすほうが健康的ではないでしょうか。
人間の放熱はどんなシステムなのか?
そんな普通の話です。
例えば暑い時に肌が赤くなってまいります。
血液が皮膚に近いところを流れているのです。
寒い時に肌が白くなってきます。
血液は皮膚から遠いところを流れているのです。
体温は体の中心にいくほど高くなってまいります。
平熱を超えた時には体温を外に向かって配らなくてはなりません。
そんなわけで暑い時には皮膚に近いところの毛細血管が拡張し、放熱するのです。
しかしながら外気温が高すぎれば、放熱もままなりません。
そこで汗をかきます。
汗が蒸発するときに熱を奪ってくれるので、皮膚表面の温度が下がるのです。
しかしさらなる問題が起こることもあります。
湿度が上がるほど蒸発しにくくなるのです。
湿度75%以上になると、汗は蒸発しません。
蒸し暑い時に、汗が体中を覆ってしまう。
そんな不快感は誰しも経験があるのではないでしょうか。
気化熱などあてになりません。まめに拭きましょう。
ちなみにゾウの耳が放熱に一役買っているのをご存知でしょうか。
大きな耳を団扇替わりに扇ぐ、のもありますが、
あの大きな耳に血液を流すことで放熱するのです。
人間はどうでしょうか。
人間はそれほどダイナミックな放熱はありませんが、
手足などは体積に比して表面積が大きいので、放熱に役立ちます。
取り分け足というのは熱の出口になるようで、
靴下が苦しくなったり、サンダルを履きたくなったり、、、
なのでお母さんがたは、
赤ちゃんにいつでも靴下を履かせて、熱をこもらせないよう気をつけましょう。
これは冬でも起こります。
さて熱中症、日射病は日陰に入れば基本的に回復します。
熱射病、要するに熱が内にこもった状態なら、涼しい空気を吸って中から冷やす方が得策と言えます。
夏は冷たいものを避け、熱いお茶を飲むべき、などという人もおりますが、
無理して飲んだ熱いお茶の熱は、ふたたび外へ向かって放熱します。
無駄な労働を体に強いることはありません。
熱がこもれば体は冷たいものを要求するのです。
倒れてからでは遅いのです。
要求に従い、快適に過ごしましょう。
2010年8月3日火曜日
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